北の大地 2015





北の大地、北海道。
九州と四国の面積を足しても、北海道には、かなわない。

北海道の素晴らしさは、その大陸感にある。
感覚的にいえば、北海道と本州との、襞の差。
侵食、その彫刻作品の繊細さが、明らかに異なる。

いいわるい、ゆうれつじゃない。




植生も含め、北海道がとても好きだ。

ブラキストン線。
イギリスのブラキストンというおっさんが、そんな線を引いた。

津軽海峡を隔てて、北海道と本州は、生物の種類が異なる。
その理由は津軽海峡が、氷河期においても陸にはならなかった。

本州と北海道は、いままで陸続きになったことが、無い。
だから、そこに住んでる生物の種類が、大きく異なっている。

北海道にはゴキブリはいなかった。
でも、人が引っ越ししたり、青函トンネル伝いだったり、ゆっくり北海道にも、それがおそらく増えている。




そして札幌ドーム。
札幌市は、日本で5番目の規模を誇る。

一位から、東京、横浜、大阪、名古屋、そして、五番目に札幌。
190万人が住んでいる。

人がたくさん、集まる幸せ。




すばらしいし、羨ましい。
ではなぜ、札幌はJ1に上がれないのだろう。

仙台やさいたま、広島や神戸に比べて格段の人口を擁する札幌が。
考えれば不思議だが。

たぶんリーダーシップをとる人間の考え。
現状維持で、いいとしているのだ。
徳島も、そう。




札幌ドーム、サッカー仕様。
とても美しい。
素晴らしい財産である。




飲む。
飲むために来ていると言われても、しかたがない。
飲む口実。

ビールが、んまい。




試合は、あかん。
内容は詳しくわからんが、とにかく、あかんことだけが伝わる。

いつも言うが、サッカーに対する読解力。
これがわたしに欠ける。




わけもわからず応援するしかない。
救世主を無責任に、求める。

税金を減らせ、そして国からの恩恵を増やせ。
そんなことできるわけがない。
奇跡とか、魔法の世界だ。




おカネがとても重要なのは、間違いない。
母体企業やスポンサー、そしてサポーターの支援が重要だ。

愛媛の松山市の人口が50万、香川の高松が40万。
徳島の徳島市は、26万。

ちなみに高知市は34万。
鳴門市は、6万。

どうやって戦うんだ。
奇跡を祈るのみか。




右往左往する、わたし。
なすすべが、無い。

そして飲むのは、ビール。




提灯、そしてちょいと、飲む。








ジンギスカン、っていったい。
この伝統はどこから来たのか。

肉を焼いて食う、羊肉を。
野蛮。
でも、何をもって野蛮というのか。

生きるために、食うしかない。
喰わなければ、死ぬ。




でもこんなことしなくても、生きていけるよ。




そして札幌の夜は、更ける。
もうこのあとの記憶が、無い。
思い出せないよ。

そんな札幌の夜。


そして翌日




湿度が高い、ひやっとする皮膚にまとわりつく、寒さ。




円山公園はどちらか、と問うているようだ。
コミュニケーション能力がこういうところで活躍する。




紅葉に彩られる朝の時計台
朝の佇まいが、なかなかよい。

札幌の街は、紅葉の季節。

光合成には効率が悪い、低温、少光の季節がくる。
だから葉にある栄養素を幹に戻し蓄え、葉は、落とす。
冬を耐える知恵。

クロロフィルは、緑。
アントシアンは、赤。
カロテノイドは、黄。




赤レンガを訪れる観光客。
たくさんおカネを使用してください。

そのために、もてなします。

しかしもうちょっと、静かにしていただければ、助かります。




イチョウ紅葉の美しさは、その幹とのコントラストにある。
幹の焦げ茶色と、透きとおる黄色の対比。

赤レンガの歴史に思いを馳せながら、何より周辺を彩る大木の広葉樹が目を捉えて離さない。




クラークのおっさんを悪く言うつもりは無い。
いわゆる明治の雇われ外国人の、ひとり。

知識を運んできたことには感謝するが、おそらくそれ以上の報酬は、出しているはず。

むかし、種子島に漂流してきた人から当時の日本人は、鉄砲を略奪しなかった。
対価を与え、それを、得た。
500年前に日本は既に、理性を、抑制を、遠慮を獲得していたという、事実。

クラークさんはその事実に我慢ができず、思わず若もんは、ムチャせんかい、と切れたらしい。
カソリックの押し付け文化からすれば、我慢ならぬ連中だろう。
其の現われが思わず振り上げた、この右腕であった。

想像するに。




外来種のビールに浸食された、わたし。

日本が島々であったという、地政学的な、事実。
そんなことをあとから、考える。


北海道、というところ。
とても魅力的なのでした。


最後になりますが、ダニエル様に感謝いたします。
土曜日危うく飛行機に搭乗しそこなったところを、助けていただきました。

ありがとうございました。


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